−大山緑陰シンポジウム
in 東京「読者・街・書店」−
10月28日(土)、神保町ブックフェスティバルの関連企画として、“本の街”神田神保町で開催された「本の学校・神保町シンポジウム2000」は、大盛況のうちに終了いたしました。当日はあいにくの曇り空にも関わらず、参加総数376名(基調講演304名、パネルディスカッション221名、第一分科会64名、第二分科会66名、懇親パーティー155名)という多くの方々が会場に足を運んでくださいました。実行委員会から厚くお礼を申し上げます。
この速報ページでは、シンポジウムの翌日より、各会場の様子や参加者の方々のご意見を伝えていきます。このページには、講演・パネルディスカッションなどの「公式レポート」、「パネリストより一言」、そして、「参加者の声」という三つのコーナーがあります。「参加者の声」は期間中、随時新しい意見を掲載していきます。b-schule@imaibooks.co.jp
まで投稿をお待ちしております。
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■第1部【基調講演】 重松
清氏 「子どもを書店に放り込め!」
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講師 重松
清氏
1963(昭和38)年、岡山県生まれ。出版社を経て執筆活動に入る。91年『ビフォア・ラン』でデビュー。99年『ナイフ』で坪田譲治文学賞を、『エイジ』で山本周五郎賞を受賞。現代の家族の姿を描くことを大きなテーマに、話題作を次々に発表している。著者には他に『定年ゴジラ』『半パン・デイズ』『日曜日の夕刊』『カカシの夏休み』『ビタミンF』など。
重松さんより一言
本をめぐる話をテーマに講演をしたのは、初めての経験でした。しかし、このあとのディスカッションが今回のシンポジウムの本番なので、私の話は「前座」ということで(笑)。書店はもっと子どもの本と大人の本を分け隔てなく並べても良いのではないでしょうか。その方が、子どもの想像力が大きく広がる可能性があると思います。また、書店は中央の出版社の本を売るだけではなく、地域のミニコミやタウン誌を大切にして、その街の文化の発信地としての役割を果たして欲しいと願っています。
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■第2部 【パネルディスカッション】 「読者・街・書店」
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司 会 永江
朗氏
(フリーライター、『出版クラッシュ!?』共著・編書房)
永江さんより一言
書店といえば、昔はリアル書店だけでしたけど、今はいろいろなかたちが存在しています。各パネリストの方の発言から「情報」というものに対して、いかに自覚的になったかを感じましたね。5つのテーマを基にパネリストの方に語っていただきましたが2、3時間では語り尽くせないことがよぉーくわかりました。本当はこんな話は酒を飲みながらじっくりしたい話ですね(笑)。
パネリスト 世良
與志雄氏
(広島・フタバ図書専務)
世良さんより一言
本日は大変、勉強させていただきました。ありがとうございました。書店は今のままの業態だと縮小していかざるを得ないでしょう。ただの本屋では人は来ないのです。私は地域の読者がわくわくできる空間、いわば「目的来店性」をもった店作りをしたいと思っています。今回のパネルディスカッションではあまり突っ込んで話せなかったのですが、韓国のネットカフェを例にあげながら、もっと「情報」をキーワードにしたお話をしたいですね。
パネリスト 福嶋 聡氏
(ジュンク堂池袋店副店長)
福嶋さんより一言
時間的な制約があったんですが、最後に他の書店さんの価値ある話が聞けました。オンライン書店の業態が知れておもしろかったです。他のパネリストの方とはほとんど初対面ですが、同業なのでそんなにスタンスが違わないじゃないですか。やっぱり、書店に対してはっきり言ってくれる方との討論がしたかったというか……。仲良くやったらおもろないので、もっとケンカしたほうがよかったですかね(笑)。
パネリスト 荒田 哲史氏
(建築図書・南洋堂代表取締役)
荒田さんより一言
なにぶん、当店は建築書という専門に特化しておりますので、今回のパネルディスカッションの内容には、正直、ついていけない部分が多少なりともありましたね。たとえば、うちの店にはコミックや文庫は置いていませんし、読者層や店頭の様子なども一般の書店とはかなり違います。しかし、様々な商品への対応という点では、私自身学ぶべき点も多く、より広い視野で流通の現場を勉強できたように思います。非常に有意義な場であったと感じております。
パネリスト 高橋 小織氏
(国分寺・隆文堂社長)
高橋さんより一言
私どものような地域密着型の書店にも、いわゆる「IT」というものが今後必要となってくるのではないかと実感する部分がありました。今回のパネルディスカッションでは、規模の大小に関わらず、書店人の認識はみんな同じなんだなと感じることができました。貴重な場に参加できたと思っております。次回にこのような機会があれば、もっとテーマ、パネリストを特化してよりつっこんだお話ができれば面白いと思いますね。大手書店、古書店、神保町界隈の書店など、それぞれグルーピング化して話ができるようになれば、もっと充実していくのではないでしょうか。
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分科会1 「年1回神保町に集まろう地方出版」
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司会 安倍
甲氏(秋田 無明舎出版)
安倍さんより一言
この分科会では、思っていた以上に、参加してくださった方々が情熱的でした。その熱気に圧倒されてしまいました。するどい質問も多く出たので、よかったと思います。現在の切羽詰まった出版状況の中で、地方出版社は変化を求められていますが、バラツキや差があって、それぞれの版元の特色が出せればいいのではないかと感じました。私としては、もう少しおちゃらけをやるつもりでいたのですが、はじめての司会でもあり、やはり緊張してしまいました(笑)。
パネリスト 宮城 正勝氏(沖縄 ボーダーインク)
宮城さんより一言
他のパネリストのみなさんと同じく、こうしたシンポジウムに参加したりするのは、はじめての体験でした。緊張したようなしなかったような、なんだかわからないのですが、会場のみなさんからもたくさんの意見や質問が出て、面白かったです。沖縄にも是非いらしてください。
パネリスト 福元 満治氏(福岡 石風社)
福元さんより一言
現在の出版状況を打開するために何を為すべきかを考えるうえで、大変よい機会でした。今後の課題としては、たとえば低コストを徹底させることなど、いろいろと解決していかなければないことがあるでしょう。ですが、それと同時に地方出版は必ずしも金太郎飴のように同じである必要はないし、地方出版をひとくくりにはできない、ということも改めて認識させてくれました。地方出版は出版業界における毛細血管であり、その存在は欠くことのできないものですし、その意義・意味は失われていないと思います。そういう思いを強く抱きました。
パネリスト 山川 隆之氏(岡山 吉備人出版)
山川さんより一言
はじめてこうしたシンポジウムに参加しましたが、パネリストからは当然ですが、会場の地方出版社・小出版のかたがたから率直な意見やお話がでて、よかったと思います。販売ルートのことなど具体的な話も飛び出したりしましたし、「こうした時代だからこそ似た境遇にある人たちの意見が聞きたい」という、この分科会の思いがよく反映されていたと思います。今後もこうしたイベントを年に1回のペースでも続けていけるといいですね。地方出版にたずさわる者にとって、とても意味のあるものだったと思います。
パネリスト 小林 規一氏(千葉 崙書房)
小林さんより一言
現在の出版を取り巻く状況を知るだけでも、十分実りあるイベントだったと思います。これからもこういった交流は続けていくべきです。出版に対する私のスタイルは基本的には変わりません。私が声を大にして言いたい事は、出版不況だなんだと言われていますが、そういった嘆きや愚痴とは関係なく、元気に出版活動を行っている人間たちもいるということです。そういった人間たちが集まることだけでも、続けていく意味があると思います。
パネリスト 丸茂 和博氏(イギリス・ロンドン クロスメディア)
丸茂さんより一言
非常に有意義で収穫のあるイベントだったと思います。考えていた以上に、垣根もなく、会場の方たちとざっくばらんなやり取りができましたし。これからもこういった交流活動は続けるべきだと思いますし、ぜひ参加したいと思います。他の皆さんも同じ意見でしょうが、時間がもっと欲しかった
。
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分科会2 「作家はどのようにつくられ、読者はどのようにつくられたか?」
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進 行 松本
功氏(ひつじ書房)
松本さんより一言
司会者でもあり、企画者でもあったのだが、なによりも驚いたことは、80人近い人が来場してくれて、議論もできたことだ。出版クラッシュ、出版バブルの崩壊に対してラディカルな問題提起ができたと思う。たぶん、出版の歴史の中で2000年は、問題があきらかになっているのにもかかわらず誰も何もしなかった年として、将来、言われることになるだろうが、ささやかでも公開の場で、きちんとした集まりをもてたことは幸いだった。
パネリスト 小田 光雄氏(『ブックオフと出版業界』ぱる出版)
小田さんより一言
この第2分科会の参加者は20人くらいと思っていたので、こんなに参加者が多かったとは意外でした。普段の講演ではサラリーマンとして義務的に聴きに来られる方が多いなか、今回は自分自身の関心をもって参加された方が多いと感じました。この会のように開かれた場が、そうさせたのではないかと思います。
パネリスト 山本 芳明氏(『文学者はつくられた』ひつじ書房近刊)
山本さんより一言
今回の分科会は、ふだん発表している学会と異なる場なので、話す内容が伝わりにくいかもしれないとはじめは思っていました。しかし、参加者は熱心で、的を射るストレートな質問も多く出て、とても楽しめました。
文学者の世界では、私のようなテーマを持っている方は少数です。今回の参加者のように私のテーマに関心を寄せてくださる方がこれほど多くいらっしゃったり、小田さんから同じテーマを研究する同志だという発言もあったので、とても力づけられた思いがします。
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第3部【懇親パーティー】
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