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 『おしっこでるでる大さくせん!』 児童文学作家
木村研

 卒園や入学が近づくと、ボクは決まって、一年生を二度やったことを思い出す。
気の早い人はそれだけで、「体が弱くて進級できなかったのね」と気の毒そうな顔をされるが、実はそれは逆で、元気がよすぎていたずらばかりしているボクに手をやいた両親が、学校にたのんで一年生になる前にめんどうをみてもらった、ということである。今でいえば、保育園か幼稚園のようなものだろう。
 ボクは近所の一年生の女の子と毎日分校にかよって、一・二年生の教室で、みんなといっしょに勉強までさせてもらっていた。
ただ、本校と合同の運動会や学芸会の時だけは、先生のひざで、いつも見学をさせられていたが、楽しい思い出ばかりが残っている。翌年、本当の一年生になるわけだが、その時の記憶はあまり残っていない。
父や母にしても、子どもが一年生になる緊張感などなかったと思う。
だが、よくよく考えてみれば、一年生になるということは大変なことである。
それまでの生活が(園であれ家庭であれ)ガラッと変わるわけだから、期待もあるが不安もそれ以上にあるはずである。
そんな時にぜひ読んでほしいのが『おしっこでるでる大さくせん!』ぼくの本である。
入学したばかりの子どもたちが、学校のトイレにいけない友だちを助けるために考えた作戦とは―。
子どもたちのプレッシャーが少しでも和らげば、と思って書いた作品である。
 その姉妹編ともいえる『おねしょがなおるおまじない!』(草炎社)も、おねしょの悩みを持つ子どもたちを元気にする話です。あわせて読んでいただけたら嬉しく思います。