
●ブックインとっとり地方出版文化功労賞
地方出版文化功労賞は、1987年、鳥取県で読者の市民運動として行われた「本の国体」というブックイベントを契機にできた、地方の出版活動を支援する賞である。
過去にさかのぼる。1972年(昭和47)、創業100年を迎えた米子市の老舗今井書店を囲み、地方紙の読者座談会が開かれた。読者の声は、市民図書館の建設と地方出版物の隆盛であった。
1975年、東村山市立図書館などの東京三多摩地区5市立図書館が「地方出版物展示会」を開催した。それは地方の出版物に光をあてるイベントとして全国から注目が集まった。1976年2月、東京に地方・小出版流通センタ−が設立され、地方出版物流通の道を広げたが、まだ全国各地の本の情報が、地方から地方へ、地方から中央へと、発信には遠かった。 1977年、今井書店は地元の新聞人が提言、主催した、優秀な県内出版を表彰する、鳥取県出版文化賞への助成を始めた。
1981年(昭和56)、鳥取県倉吉市で、全国の地方出版社有志を呼んで「地方出版シンポジウム」が開かれ、地方出版の意義と課題が議論された。このような経緯ののち1987年(昭和62)の鳥取県での市民グル−プ実行委員会によるブックイベント、「ブックインとっとり'87日本の出版文化展−本の国体−」開催となる。そのなかで「全国各地の本展示会」を開催した。全国の優れた地方出版物を集め選考する、「ブックインとっとり地方出版文化功労賞」を制定するのである。この賞は鳥取県民が選び、鳥取県民が賞を贈るというものである。主催
ブックインとっとり実行委員会
事務局
米子今井書店内しょうじき村図書館市民サロン
米子市尾高町68番地 Tel0859−22−5158 ・ 0859−32−9526
Fax0859−34−0296
アドレス趣 旨
1987年に開催のブックインとっとり '87「日本の出版文化展」−本の国体−を記念して、毎年各県の出版物を一堂に集め、「全国各地の本展」を鳥取県内各市で開催、優れた出版に賞を贈り併せて関連の事業を行う。募 集
報道各社及び全国地方紙と、各県図書館の協力により周知をはかり、各県特約供給所が出版物を収集し、主催者に毎年10月10日までに届ける。著者直接も受け付ける
条 件
前年10月1日から本年9月31日までの、官公庁出版以外、雑誌・新聞、鳥取県を除く、道・各県内出版社。翌年3月まで委託可能で送付運賃のみ負担
開催期間
読書週間の間、鳥取県内4市で展示
選考
鳥取県民の投票と県内審査員による審査会
発表
翌年7月、新年度募集とあわせ発表
表彰
翌年の読書期間中に著者を招待し表彰式
賞状、盾(鳥取県知事寄贈)副賞 10万円
行 事
受賞者の記念講演会、地方出版社のシンポジウム、その他「地方出版功労賞」の作品
第1回 (1988) 静岡県の職人衆 杉山 正 静岡新聞社 (静岡)
第2回 (1989) 道新選書 北海道新聞社 (北海道)
第3回 (1990) ブナが危ない 無明舍 (富山)
第4回 (1991) 原色日本魚類図鑑 津田武美 桂書房 (富山)
第5回 (1992) アイヌ・フォ-クロア魚井一由訳北海道出版企画センタ- (北海道)
第6回 (1993) シンポジウム人間と鉄 鉄の歴史村地域振興事業団編・発行 (島根)
第7回 (1994) 納棺夫日記 青木新門 桂書房 (富山)
第8回 (1995) 千曲川瀬直しにみる村人の暮らし
第9回 (1996) 村の記憶 山村調査グル-プ 桂書房(富山)
第10回(1997) 粗朶集 秋月 煌 桂書房 (富山)
第11回(1998) 渋染一揆・美作血税、−一揆の周辺− 岩間一雄 手帳舍 (岡山)
第12回(1999) 逝きし世の面影 渡辺京二 葦書房 (福岡)
第13回(2000) 聖堂の日の丸 宮下正昭 南方新社 (鹿児島)